帰還者ミョン・イルサンと質問の災厄
『滅亡した世界で生き残る三つの方法』に記された第二の生存方法は、異世界を滅ぼして元の世界へ帰ることだった。地球からクロノスへ勇者として召喚された帰還者ミョン・イルサンは、127年を生きながら少年の姿を保ち、「問いの災厄」と呼ばれている。
イルサンはユ・サンアに問いを投げかけ、答えを得ると第二の封印を解除した。さらにドクジャへ黒炎砲を放つが、封印とシナリオの罰則によって、威力は予想より低い。登場人物一覧で確認すると、イルサンはSSS級の成長加速や剣術など強力な能力を持つ一方、能力値や技能の大半が封じられていた。質問に反応を返すたび封印が解かれ、力が増す仕組みだ。
今なら倒せると判断したドクジャは、三万九千五百コインを使って体力・敏捷・魔力をシナリオ上限まで強化し、サンアとハン・スヨンに総攻撃を呼びかける。「折れぬ信念」と「剣の歌」を発動するが、剣の歌から現れた忠武公の記録は平凡な日常の一節で、戦闘の助けにはならなかった。
失言で封印が解け、サンアが反撃
ドクジャが敵を引きつけ、スヨンは分身を大量に生み出して攻める。しかし分身ではイルサンに傷を負わせられず、サンアの攻撃を妨げてしまう。イルサンはスヨンに「自分を迎えに来たハンター協会の人間か」と問いかける。スヨンは悪態をついただけだったが、反応が成立し、第三の封印まで解かれてしまった。問いの災厄に必要なのは正解ではなく、相手から何らかの返答を引き出すことだった。
強化されたイルサンに、サンアは「ヘルメスの歩法」「テセウスの決意」「アラクネの糸」など、複数の星痕を使って反撃する。いずれもオリンポスの星座に関わる力だ。一人の化身が複数の星座の星痕を同時に扱うのは、ドクジャの知る物語にもない異例の現象だった。
ドクジャとスヨンも加勢し、ついにドクジャの剣がイルサンの肩と腹部を切り裂く。しかし、とどめを刺す直前、イルサンは瞬間移動で逃げおおせた。
新たな副シナリオ「SSS級狩り」
戦闘後、サンアは立ったまま反応を失っていた。「テセウスの決意」が化身の力を限界まで引き出した反動だった。ドクジャは彼女をスヨンに任せ、負傷したイルサンを追おうとする。
イルサンには数十もの封印があると考えられ、質問に答える人が増えるほど、力が急速に戻る恐れがある。多くの人間が討伐に集まれば、かえって封印を次々と解いてしまう――ドクジャの懸念どおり、トッケビは三人が災厄を追い詰めたことを理由に、新たな副シナリオ「SSS級狩り」を開始する。危険はさらに大きくなった。