ミョン・イルサンを巡ってソウル全域を巻き込む副シナリオが始まる。圧倒的な力を前にしたキム・ドクシャは、ユ・ジュンヒョクの言葉をきっかけに、自分ならではの戦い方を見つけていく。
災厄を「獲物」に変えるトッケビ
ソウル上空に現れたトッケビは、江東区で目覚めた災厄を倒せば人生を逆転できると化身たちをあおる。巨大な画面には、異世界から帰還した少年ミョン・イルサンが映し出された。彼を「歩くSSS級アイテム」と呼び、討伐の報酬を強調する一方、失敗すればソウルドームが崩壊する副シナリオ「SSS級狩り」が告知される。ドクシャは、人々を江東区へ集めるための扇動だと見抜く。
ハン・スヨンが分身を使って捜索し、イルサンを発見する。大勢の化身に囲まれた彼は、異世界へ行きたいかと問いかけた直後、封印を解いて「小型黒炎砲」を放つ。紫の閃光は建物と通りを破壊し、襲いかかった人々を一掃した。勝ち目はないと考えるスヨンに、ドクシャは自分なら倒せると告げる。彼女の「嘘看破」は、その言葉を真実と判定した。
未来を知るだけでは勝てない
透明な通信画面を通じて、ユ・ジュンヒョクが戦いを止める。イ・ソルファを倒す機会や、リュカオンと共にアンティヌスを倒す機会を逃したことを指摘し、未来を知っていてもすべてを制御できるわけではないと告げた。ドクシャは、自分が未来の知識に頼りすぎていたと気づく。ジュンヒョクは「風の道」を習得できなかったことを言い訳にせず、自分の得意なことを使えと促す。
イルサンに迫られたドクシャは、「剣の歌」と「信仰の刃」で迎え撃つ。しかし一撃を受け、相手の能力がシナリオの限界を超えていると悟った。そこで思い出したのは、自分の得意分野である「読むこと」だった。専用技能「全知的読者の視点」を発動し、攻撃の動きを読み取るものの、避けきれず、膨大な情報にも圧倒される。
「読者」としての戦い方
星座の力を借りることをためらうドクシャは、他人の才能を借りる方法に思い至り、専用技能「しおり」を起動する。空いていた四番目の枠に登録できる人物を探し、ついにイミュンタル族の王子リュカオン・イスパランを選んだ。
理解度が高いため、ドクシャは彼の技能の一部を選択できる。銀色の嵐が身を包み、「風の道」レベル8が発動。狼の勇気を感じながら、ドクシャは自分が回帰者でも帰還者でもなく「読者」なのだと悟る。読む力を借りて戦う――それが自分の道だと確信したところで、第87話は幕を閉じる。