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『全知的な読者の視点から』第4話あらすじ|「人」ではなく「生命体」を倒す突破口

作者から届いたファイルが示す未来

作者から届いた添付ファイルは、キム・ドクシャが読み続けてきた小説『滅亡した世界で生き残る3つの方法』のテキストデータだった。ファイルを開くと専用の属性とスキル枠が有効になるが、ドクシャは自分の能力を確かめる「属性ウィンドウ」を使えない。一方、属性の効果で読書速度が上がり、小説の序盤をすぐに読み返せた。

読み返した冒頭には、主人公が3707号車で火を放つ場面があった。続く記述には、3807号車で生き残る者は二人だけだとある。ドクシャは、その二人がイ・ヒョンソンとキム・ナムウンだと記憶していた。小説の筋書きどおりなら、ユ・サンアや自分も命を落としかねない。原作の知識が、目の前の車両に迫る危機と結びついた。

生存への恐怖が車内の倫理を崩す

白髪の男子学生キム・ナムウンは、うめき声を上げる老婦人に暴力を振るい始める。ハン・ミョンオが止めようとするが、ナムウンは天井に映る全国各地の惨状を示し、救助は来ず、誰かを犠牲にしなければ生き残れないと乗客たちを説く。

「新しい世界には新しい法が必要だ」と主張するナムウンの言葉に、乗客たちは揺さぶられていく。最初はためらっていた人々も、車両の全員が制限時間内に殺人を起こさなければ抹殺されるという恐怖から、老婦人への暴行に加わる。残り時間が迫るにつれ、乗客たちの視線は老婦人へと向かっていった。ハン・ミョンオも手を出し、イ・ヒョンソンは動けずにいた。

ドクシャは、原作でも老婦人が死ぬと知っている自分を言い訳に、傍観を続けようとする。しかし、恐怖に震えながらも助けに向かおうとするユ・サンアの姿を見て、彼女を引き止める。彼自身も暴行を認めていたのではなく、動くべき瞬間を待っていた。

シナリオの条件を読み替える

車両前方で爆発が起き、乗客たちがひるむ。その混乱に乗じて老婦人の近くへ走ったドクシャは、子供が持っていた虫取り網を手にする。彼は、老婦人を殺しても危機は解決しないと告げ、シナリオの条件を思い出させた。必要なのは「人を殺すこと」ではなく、「一つ以上の生命体を殺すこと」。対象は人間に限られていなかった。

その抜け道に気づいた乗客たちが網のバッタに注目する。ドクシャは一匹を握りつぶして「最初の殺害」の達成報酬100コインを得ると、残る虫を老婦人たちとは反対側へ放った。人間同士の殺し合いを避ける手段を示したものの、車両の全員が助かると決まったわけではない。逃げるバッタへ乗客たちが殺到するなか、3807号車の運命はまだ見えない。