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『小説の中のエキストラ』第39話あらすじ|240発の銃弾と予想外の降参

決闘場は古代ローマのコロッセオを縮小したような造りで、約五千人を収容できる観客席は試合開始前に埋まっていた。最前列では、英雄協会の高位英雄オ・ジュンヒョクとソ・ヨンジが観戦している。二人は総合格闘技の人気や、候補生がギルドよりスポーツ選手を志望する風潮について話していた。そこへ、敵意を含んだ笑みを向ける男がいることにジュンヒョクが気づく。変装を見抜かれたのか

決闘場は古代ローマのコロッセオを縮小したような造りで、約五千人を収容できる観客席は試合開始前に埋まっていた。最前列では、英雄協会の高位英雄オ・ジュンヒョクとソ・ヨンジが観戦している。二人は総合格闘技の人気や、候補生がギルドよりスポーツ選手を志望する風潮について話していた。そこへ、敵意を含んだ笑みを向ける男がいることにジュンヒョクが気づく。変装を見抜かれたのかと警戒する一方、ヨンジは試合の確認を始めた。

注目選手にはキム・スホ、チェ・ナユン、イ・ヨンハン、キム・ホラクの名が挙がる。ホラクの対戦相手は、順位934位のキム・ハジン。悪い噂もあると聞いたジュンヒョクは、ホラクが問題児を懲らしめるつもりなのだと受け取った。

試験中は個人の武器を使えず、ハジンはデザートイーグルを持ち込めない。エーテルも隠しておきたい彼が頼れるのは、キューブ支給の訓練用拳銃と防具だけだった。身体能力には少なくとも四ポイントの差があり、接近されれば危険だ。それでも一方的に負ける気はなかった。

試合開始と同時に、順位18位のホラクが突進する。ハジンはバレットタイムを発動し、聖痕の魔力を弾丸に込めて「反魔力」の性質を付与した。魔力を身体にまとわせるホラクの強化を砕くためだ。魔力を半分使った一発が防御を破ると、ハジンは銃撃を重ねる。ホラクは飛び退き、転がり、闘技場の床板を盾にして耐えながら強化を張り直すが、その防御は当初より薄くなっていた。

ホラクは不規則な動きで距離を詰める。ハジンは短剣を魔力でつないで投げ、軌道を変えて相手の警戒を誘った。短剣をつかもうとホラクが動きを止めた瞬間、銃弾が再び防御を破る。防御を失ったホラクは、複数箇所を撃たれながらも前進し、拳を振るう。ハジンは後転してかわし、壁際まで追い詰められると、パルクールの力で壁を登った。手足を壁に吸着させ、届かない距離から撃ち続ける。足を重点的に撃たれたホラクは跳び上がれず、負傷が重なるにつれて動きが鈍り、ついに立ち止まった。

ハジンは腹部を狙って決着をつけようとする。候補生には、致命傷を受けると決闘を自動終了させる装置が腹部にある。しかし引き金を引いても弾は出なかった。持参した240発を撃ち尽くしていたのだ。聖痕の魔力も使い切り、残る武器は短剣だけ。近づけば、まだ片腕が無傷で殺意を向けるホラクに反撃される危険がある。

客席は静まり返っていた。ホラクに一度も攻撃を当てさせず、十分に痛めつけたうえ、敗北しても自分の得点は上がる。そう判断したハジンは、ホラクを嘲るように笑って両手を上げ、「降参する」と告げた。審判の笛が鳴り、闘技場の魔力障壁が消える。ハジンは悠々と口笛を吹きながら、その場を去った。