キム・ドクシャは「風の道」を使い、帰還者ミョン・イルサンとの決戦に挑む。ユ・ジュンヒョクの助力を得て「問いの災厄」の弱点を突く一方、戦いの中で読むことと理解することの違いに触れていく。
「風の道」で問いの災厄に挑む
ハン・スヨンが分身を召喚する中、ドクシャは『滅亡の世界で生き残る三つの方法』に記された「風の道」を発動する。イミュンタル族の秘技は不足する能力値を補い、イルサンの攻撃をかわす力を与えた。さらに風の流れを操って黒炎の攻撃をそらすが、イルサンは瞬間移動で逃れ、封印が解けるたびに傷を回復していく。「風の道」を強化として使うだけでは、災厄を倒せない。しかも、技能を維持する「しおり」の残り時間は30分だった。
真空の牢獄と黒炎
決定的な技を使う時間を稼ぐため、ユ・ジュンヒョクが現れてイルサンを引き受ける。ドクシャは八卦の原理を応用した風の結界を作り、内部の空気を取り除いてイルサンを真空に閉じ込めた。声を出せない相手は質問できず、「問いの災厄」の力が弱まる。解除されていた封印も、次々と戻り始めた。
ドクシャはジュンヒョクと結界の外へ脱出し、イルサンだけを閉じ込める。だが、牢獄を小さくして敵の身体だけを真空にする制御は難しい。ジュンヒョクの助言を受け、風を無理に操るのではなく、その流れを導く感覚をつかむ。
追い詰められたイルサンは強大な黒炎砲を放つ。結界は保たれたものの、外へ漏れた炎で人々が犠牲になっていた。ジュンヒョクは他人のために無理をするなと告げるが、ドクシャは炎の大部分を自ら受け止める。皮膚を焼かれる痛みの中で「風の道」への理解を深めた彼は、「第四の壁」が一時的に薄くなる感覚を経験する。物語の登場人物が感じる世界に触れ、読むことと理解することは違うのだと知る。自分はまだ、この世界のほんの一部さえ理解できていないのかもしれない。
ミョン・イルサンの最期
やがて黒炎は衰え、イルサンの封印はすべて閉じられる。ドクシャの魔力が尽きなかったのは、いつの間にかジュンヒョクの魔力を吸収していたためだった。逃げようとするイルサンを、ドクシャは「折れぬ信念」で貫き、取り押さえる。
ドクシャは、かつて17歳の高校生だったイルサンを思い出す。異世界クロノスを救う勇者に選ばれた少年は、やがて大陸の生命を滅ぼす存在になった。ドクシャは、災厄になることを選んだのはイルサン自身だと告げる。主人公になりたかったイルサンは、最後にジュンヒョクの剣で頭を貫かれ、命を落とした。
戦闘後、ドクシャとジュンヒョクは帰還者討伐の貢献者として認められ、4万コインを獲得する。さらに新たな物語「奇跡に抗う者」が加わり、新しい星痕を得る可能性も示された。