キム・ドクシャの正体を知る一団が、北の災厄を引き受けると告げ、黄色い隕石を託して去っていく。仮面の王の正体に気づいたドクシャは、ハン・スヨンとともに石の中の存在を目覚めさせようとする。
放浪者の王が託した隕石
ドクシャの前に現れた女性は、彼をキム・ドクシャだと見抜いていた。彼はユ・ジュンヒョクだと偽るが、相手は退かない。女性は自分たちが「放浪者の王」に従う者だと明かし、黄色い隕石をドクシャへ託す。北の災厄は彼らが引き受け、残る四つをドクシャに任せるという。
女性の名はチョ・ヨンラン。人物一覧に登録された情報では37歳で、「朝鮮最初の道士」を後援星座に持つ。だが、仮面の王は人物一覧にも情報がなく、目が合った瞬間、ドクシャの頭に痛みが走り、第四の壁が揺れた。現実の彼に深い影響を与えた人物だと察したドクシャは、彼女が生き延びてソウルにいることに気づく。
放浪者たちは整然と退き、破壊したコイン農場のそばには、生存者のための毛布や生活必需品を残していた。旗や玉座がなくても、人は王になれる――ドクシャはそのことを思い出す。
月の石が秘める力
残された黄色い隕石は「月の石」と呼ばれ、ドクシャが読んだ物語の描写と一致していた。災厄に対抗する力を持つ石は、ドクシャに強い力を与えようとするが、彼は申し出を拒む。
月の石が宿す夜の力を受けると、外来種は進化する。ドクシャは、人肉を食べた者たちが狼人間へ変わったのも、その力によるのではないかと考える。しかし狼人間を増やすだけでは、将来の災厄を防げない。外来種が増えすぎれば、魔王たちの力によって別の災厄を招くおそれもある。
その間、ハン・スヨンは分身を使って生存者を助け、外来種の死体を焼き、檻や人肉を扱う店を片づけていた。彼女は、放浪者の王が物語の未来を知っている理由を問いただす。ドクシャによれば、王は原作を読んだのではなく、かつて彼自身が物語を話した相手だった。会ったとき、ほかに話すことがなかったからだという。
スヨンは未来を知る人物が増えることを警戒するが、ドクシャは王には信念があり、情報を軽々しく利用しないと考えていた。
月の石の中の存在を目覚めさせる
ドクシャは、月の石の中にいる存在を目覚めさせると宣言する。スヨンは災厄を起こすのかと驚くが、ドクシャは中にいるものは災厄ではないと説明する。彼女も自作の小説を読み返し、その正体に思い当たった。
目覚めさせるには、十時間にわたって魔力を注ぐ必要がある。当初はドクシャが四時間、スヨンが六時間の予定だったが、彼女の魔力がレベル55と分かると、ドクシャが二時間、スヨンが八時間に分担を変更。ドクシャは不満をこぼす彼女に中級魔力回復薬を渡し、作業を始めた。
やがて眠っていたドクシャは、スヨンの声で目を覚ます。月の石には亀裂が走り、まばゆい光が夜を照らしていた。圧倒的な存在感を放つ何かが、いま目覚めようとしている。