草むらから飛び出したチェ・ナユンに、キム・ハジンは銃を向けたまま尾行の理由を尋ねる。ナユンは彼ではなくユン・スンアを追っていたと答えた。ハジンがドローン映像を確かめると、木の上から二人を見下ろすスンアの姿が映っていた。監督官の彼女は、将来有望な訓練生を観察しているのだ。
ナユンはハジンが作った光球の仕組みを聞きたがるが、湖から青い鱗を持つウィザードアリゲーターが次々と現れる。口に魔力を集めて攻撃する魔物だ。ハジンは獲物を半分ずつ分けようと提案した。硬い皮膚は訓練用拳銃では貫きにくく、本来ならデザートイーグルを使いたかったが、監督官の目があるため控える。
木上で見ていたスンアは、ハジンの光球に注目した。光球そのものは多くの英雄が使えるが、強い光を外部に保ち続けるのは難しい。スンア自身も一年目の後期にようやく習得した技術だった。ハジンがそれを苦もなく作ったのを見て、彼の評価を上げる。
戦闘では、ハジンがアリゲーターの口へ一秒間に二十発の弾丸を撃ち込み、傷を負わせる。続いてナユンが剣で一刀両断にした。肉を斬った感触が残るのか、彼女の手は目に見えて震えていた。四体を二体ずつ腕時計に記録して狩りを終えた後も、ナユンは光球の作り方を尋ねる。ハジンは、知れば傷つくとだけ答え、二人は別れた。
ハジンは千里眼で魔物を探して狩り、二時間で十五点を得る。やがて姿を現したスンアは、胸の名札を賭けた特別試験を持ちかけた。彼女はその場から動かず左手だけを使う。ハジンが一歩でも動かすか、左手以外に攻撃を当てれば名札を渡すという。名札は二百点相当だった。
ハジンはエーテルで強化した訓練用拳銃を撃つが、スンアは魔力を使わず左手だけで弾丸を払い落とす。さらに二本のナイフと二十発の銃弾を組み合わせ、弾かれたナイフを聖痕の魔力で操って彼女のかかとへ向かわせた。しかしスンアは、左手から放った魔力でナイフを粉砕する。
実力差を悟ったハジンは挑戦を諦め、背を向けて歩き出した。困惑したスンアが思わず一歩踏み出すと、ハジンは振り返り、左手だけを使う約束なのに右足を使ったと指摘する。表情を凍らせたスンアに、ハジンは冗談だと笑って立ち去った。半ば本気で抗議するつもりだったが、彼女の鋭い視線に気圧されて追及を断念したのだった。
試験第四日目の朝、ハジンはレイチェルに一日同行してほしいと頼む。この日、彼女が重要な悟りの手がかりを得る出来事が起こるはずだった。本来はキム・スホと経験するはずの場面だが、今はレイチェルがハジンと組んでいる。試験は翌朝九時に終わるため、一人で行動するのは危険だとも説明し、「自分を守ってほしい」と頼んだ。目的地の蝶の苗床はハジンにとっても危険で、根に触れればエーテルがあっても臓器を一つか二つ失いかねない場所だった。