キム・ハジンは魔物を狩るため、ソウルから江原道の原州へ向かう。ポータルの料金は17万ウォンと高額だったが、キューブの生徒証を示すと、月6回まで無料で利用できると分かった。係員の態度が急に丁寧になったことに、ハジンは英雄という職業の待遇を実感する。
原州は武器を携えた外国人の傭兵や英雄、彼らを支えるエージェントでにぎわう国際都市だった。韓国には塔やダンジョンが次々に現れ、魔物の脅威が絶えない一方、危険時には救援が数分以内に駆けつける仕組みが整っている。魔物の素材を扱う市場や鍛冶屋、ポーション店もあり、ハジンは自分が設定した世界が現実になった光景を眺めながら狩猟区域「フィールド」へ向かった。
入口で声をかけてきたのは、エージェント会社SHエージェントの責任者、パク・スヒョクだった。将来、韓国最大級の会社を築く人物だと知るハジンは、早いうちに関係を結ぶ好機だと考える。本来ならキム・スホとの縁になるはずだったが、スヒョクは複数の依頼人を担当できるため問題ないと判断した。能力が設定どおり変わっていないこともノートパソコンで確かめ、自分の銃を扱う仕事を依頼する。
ハジンの銃には魔力弾が8発装填されていた。一発約15万ウォンと高価なため、手数料を考えると魔物一体につき一発で仕留めたい。フィールドに入って約30分後、二人は鉄より硬い皮膚を持つ下級9等級の魔物、アイアンホッグを見つけた。スヒョクは銃では倒せないと止めるが、ハジンはデザートイーグルを撃ち、頭部を正確に貫いて一撃で仕留める。
銃には、一撃で魔物を倒すと攻撃力が上がる設定が加えられていた。下中級を基準に討伐一体ごとに1%上昇するが、同じ等級を繰り返し倒すと増加幅は小さくなる。ハジンは遠距離から安全に狩れることにも手応えを得る。損傷の少ない死体は、手数料を引いても約80万ウォンになる見込みだった。
ところが、空間を拡張する袋に死体を収納する作業は難航する。中の重量は半分になるだけで、昼食も抜いた二人は一時間かけてようやく運び入れた。気づけば午後7時、フィールドは暗く冷え込んでいた。獲物をどう持ち帰るか話していると、木立からかすかな物音がする。
ハジンは即座に銃を構えて発砲した。悲鳴はなく、重いものが落ちる音だけが響く。スヒョクには見えなかったが、ハジンの目には倒れたブラックペリカンが見えていた。彼は新たな獲物も持ち帰ろうと告げる。