二百メートル先の標的を射抜いたチェ・ナユンに、観客から拍手が起こる。弓を知る訓練生たちは彼女の見事な構えを称賛する一方、キム・ハジンの初射は大きく外れた。二射目も外したが、そばで見ていた者は、ハジンがわざと軌道をずらしたと気づく。三射目が的中すると、観客は彼が本当に練習していないのか疑い始めた。四百五十メートルは観戦者の記録を超え、五百メートルではナユンが一度外した後に成功する。五百五十メートルでも彼女が再び失敗し、キム・スホはナユンの敗北を予感した。
六百メートルで二人が話す声は遠く、スホは魔力で聴覚を強める。そこでハジンが、弓ではジンを倒せず、兄の復讐も果たせないと告げるのを聞き、スホは眉をひそめた。ナユンは三度目の失敗で勝負を落とす。ハジンは六百、六百五十、七百メートルの標的を連続で射抜き、さらに九百メートルまで成功させた。弓術の訓練生たちは、彼が特定の役割に秀でる「特化型ギフト」を持つのではないかと推測する。ユ・ヨンハも、ハジンが実力の一端しか見せていないと感じていた。
勝負の後、スホはナユンを気遣うが、彼女は会話を拒む。シン・ジョンハクも声をかけようとして怒鳴られ、ナユンは森へ走り去った。ヨンハは彼女を追い、茂みの陰で膝を抱えて泣くナユンの隣に、言葉をかけずに座る。約三十分後、ナユンはハジンが兄のことを口にしたのは二度目だと明かした。ヨンハは二人を同時に味方にしたいと考え、関係を立て直す方法を探る。
ヨンハは「兄は生きている」と言い、深い傷を負った人には、それより浅い傷の相手の嘆きが不快に映ることもあると話した。そして、ハジンも孤児で、両親を誰かに殺された可能性があるという。これは、ユ・ジンヒョクから届いた調査途中の報告をもとにしたヨンハの推測だった。ナユンがジョンハクに話したことをきっかけに、ハジンへの嫌がらせが始まり、彼女自身も悪い噂を止めなかった。ヨンハが去った後、ナユンは森に残り、自分の行動を振り返る。
一方ハジンは、血を吸って大きくなったエバンデルの種を眺めていた。孵化後は三、四歳ほどの子どもの姿になるが、特別な魔女の彼女なら一時的に猫や犬にも変身できるだろう。キューブでは子どもを育てられない一方、ペットは飼えるため、ハジンはどちらの姿がよいか考える。地球に残した家族や愛犬モンを懐かしんでいると、開いていたパソコンに通知が届く。二百五十三ポイントの獲得、人間関係で驚くほど幸運が働くという知らせに続き、「死地からの脱出」の進行によって特殊能力値「幸運の蓄積」が一部解放された。突然の通知に、ハジンは戸惑う。