ナユンは、ハジンが自分を長く見守ってきたという言葉を聞いてから眠れずにいた。そこへ屋敷中に悲鳴が響き、宿泊客たちは旅行部の一行が泊まる屋敷の主人の部屋へ駆けつける。ベッドには胸に短剣が刺さった主人が横たわり、メイドは泣き崩れていた。医師のナターシャは脈を確かめ、死亡を告げる。
ハジンは、この光景が芝居だと知っていた。主人は国際指名手配中の詐欺師ベルベットで、放置すれば後に魔人へ協力する策士になる。ハジンは部屋の明かりをつけ、傷が浅すぎること、致命傷が一か所なのにベッドから床まで血が多すぎることを指摘する。さらに腕時計で国際指名手配リストを映し、写真の男と「遺体」の顔が似ていると示した。
ナターシャは警察と救急隊を待つよう求めるが、ハジンは警察関係者も買収されており、到着すればベルベットが逃げると見ていた。彼は銃をベルベットへ向け、ナターシャが告白しなければ撃つと脅す。周囲の訓練生やスホが止めようとする中、ハジンは全員を下がらせて数を数え、引き金を引いた。銃に弾は入っていなかったが、それを知らないナターシャはベルベットをかばい、彼を守ろうとした。ハジンは彼女がベルベットの娘だと見抜き、警察ではなく英雄協会へ連絡するよう指示する。逃げようとした執事の脚を魔力弾でかすめ撃ち、計画を止めた。
事件の真相は、ベルベットと娘のナターシャが仕組んだ偽装殺人だった。キューブの医師であるナターシャは、服用者を仮死状態にする薬を手に入れ、ベルベットは仲間の魔術師に偽の傷を作らせて血液袋で現場を演出した。買収した警察や救急関係者を使って搬送中に似た体格の別人とすり替え、キューブ訓練生の証言で死亡を確定させ、新しい名前で生き直す計画だった。しかしハジンの介入で計画は崩れ、ベルベットは仮死状態のまま逮捕された。
翌朝、ハジンは「真実情報局」を通じてベルベットの行方を尋ねていた依頼人に、逮捕されたと知らせる。現れたヨンハは、以前のユン・ヒョンの件も引き合いに出し、探偵事務所でも開けると冗談を言う。ハジンが指名手配犯の顔を知っていた理由を尋ねられると、彼は個人的な事情だとだけ答えた。
そのやり取りから、ハジンはキム・チュンドンの家族について考え始める。公式記録から分かるのは孤児院出身ということだけだった。ハジンは帰宅したら調べてみようと思う。