ギルド体験プログラムの次の予定は、民間区域に侵入した魔物を討伐する出動任務だった。ソウルでは発生が少ないため、キム・ハジンたちは海峡の精髄の江原道支部がある春川へポータルで移動する。引率役のパク・サンホは支部に到着を知らせ、訓練生を連れているため中級四等級を超える任務は難しいと伝えた。出動命令を待つ間、一行は近くの韓国料理店で昼食を取る。
食事中、サンホに身長を尋ねられたハジンが答えると、チェ・ナユンは自分と大差ないと言う。ハジンは設定として覚えていた彼女の身長を思わず口にし、なぜ知っているのかと怪しまれた。話題が理想の相手に移ると、ナユンは身長百八十五センチ以上の人が好みだと話し、ハジンを見つめる。彼はその意図を測りかねた。
食事の途中で出動命令が届き、サンホ、ユ・ヨンハ、ナユンは現場へ急行する。身体能力の差からハジンだけが大きく遅れたが、千里眼で仲間の位置を追い、走り続けた。現場では五体の石灰岩ゴーレムが建物を壊そうとしていた。ヨンハが鞭で腕を拘束し、サンホが槍で核を狙う一方、ナユンは小柄な一体に剣で立ち向かう。
石灰岩ゴーレムは自らを圧縮して小さくなるほど頑丈で強くなる。ナユンは弱点の足首を狙ったが、ゴーレムの蹴りを腹部に受けて後退する。接近戦への恐怖と経験不足から動けなくなり、頭上に拳を振り下ろされそうになった瞬間、エーテルが彼女の腰に巻きついてハジンのもとへ引き寄せた。ハジンは思わず抱きとめ、危険な距離に入らず遠くから戦うよう告げる。ナユンのギフト「魔力の海」は、通常の英雄を大きく上回る魔力量をもたらす。剣を魔力の導体にすれば、一度に放出できる量の制限を越えられるため、それが彼女が剣士を目指す理由だとハジンは考えていた。
ナユンが再び攻撃に向かった時、ハジンは近くの屋上から自分を見下ろす少女に気づく。彼女は、もともとエーテルの所有者となるはずだった敵役のトマーだった。ハジンが視線をそらすと、少女は姿を消していた。戦闘に目を戻すと、ナユンはゴーレムの手足を切り落としたものの、別の手につかまれて投げ飛ばされ、助けを求めていた。
海峡の精髄の分析室では、ジナが大規模ダンジョンの魔力密度や罠の位置を調べていた。同僚が見つけた計算用紙には、理論首席の訓練生が書いた手順が残っていた。最初は見下して読み始めたジナだったが、簡潔で正確な計算と独創的な解き方に驚く。結論とそこに至る重要な最後の手順が欠けており、彼女は続きを確かめるため用紙を持ち去った。
午後九時ごろ寮に戻ったハジンは、ソファで眠るエバンデルをベッドへ運ぶ。青く光る蝶の苗床の粉が三回分あると考えた彼は、一回分を丸めたエーテルに振りかける。粉は透明な核に溶け込み、内部で光り始めた。
ナユンから礼のメッセージが届くが、二人は同じ短い言葉を返し合うだけで会話を終える。ハジンは、物語と無関係な存在だった自分が、役割の定まらない脇役としてここまで関わるようになったと感じる。その後、パックホース・マスターの株主総会が翌週に開かれるとの知らせが届く。水原の王室悪魔の巣を攻略した同社の次の動きに、彼は利益を期待した。
さらにジナから面談の連絡が来るが、ハジンは体験プログラムを続けるつもりがなかった。エバンデルの世話や今後の物語への備えを優先し、サンホに辞退を申し出る。その理由として、実技順位九百三十四位の自分は場違いだと言われたことを伝えた。